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ラカン精神科学研究所

ラカン精神科学研究所では、心の病、悩み相談・治療をしています。薬物や催眠・暗示を使わず主に精神分析という対話療法で治療します。その他ご相談もお受けします。 相談・治療内容は、登校拒否、引きこもり、ニート、非行、神経症(強迫神経症・不安神経症など)、恐怖症(対人恐怖症・広場恐怖症など)、パニック障害、摂食障害(過食症・拒食症)、子育て、家族問題(親子関係・夫婦関係)などで、とにかく話を聴いて欲しいと言われる方もおられます。 また「子育て相談室」や「分析理論講座」、「インテグレーター養成講座」を開催しています

分析家の独り言 762(大阪天王寺・金属バット事件:にらまれたから殴った)


11月2日夕方、大阪市天王寺区のJR天王寺駅そばにある商業施設の1階で、男がバットを振り回し、近くにいた22歳の女性と6歳の女の子に次々と殴りかかった。
傷害の疑いで逮捕されたのは、大阪市東淀川区の無職・松本将史容疑者(41)です。取り調べに対し、松本容疑者は「女性と肩がぶつかったが謝らなかった。女性と女の子ともに目が合って、にらんできたので殴りました」と容疑を認めているという。

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私達は街を歩いていると、知らない人と目が合う事がります。

それでも、「にらまれた」とは思わず、通り過ぎていきます。

しかし、この事件の容疑者は、「にらまれた」と意味づけました。

これは、ラカンのいう『意味の病です』

他者の視線に、攻撃的なマイナスの意味を見いだしてしまいました。


また、精神的病理の中に『関係念慮(妄想)』というものがあります。

本来、自分とは関係のない外界の出来事に、自分と関係があると勝手に推量して

今回のように「にらんまれた」とか、「バカにされた」と思い込む。

そのように、自分に関係のない事を何でも自分に関係づけてしまいます。


なぜこのような考えを持ってしまうのでしょう。

子どもを養育する上で大事な事は、『まなざし』、『声』、『スキンシップ』です。

これは、お母さんにあたたかいまなざしを向けてもらえず、

見捨てられ、注目してもらえなかった事から起こります。

自分はお母さんから、周りの人達からまなざしを向けて見てもらえなかったために、

見て欲しという思いが募ります。

見捨てられて来たために、何としても人の注目を引きたいと思います。

注目されたいという気持ちが強過ぎて、人とは違う、目立つ言動をとります。

その思いは、「皆が自分を見ている」という幻想に変わってしまいます。

人から見てもらえない自分では、自己愛が傷つくので、それを過剰に防衛した結果です。


人は関心のある事、物、対象には心を向けて見ます。

お母さんが子どもに関心がなければ、子どもが傍に居ても見ようとしません。

風景の一部のように、そういえばその辺に居たかな、くらいの意識しかありません。

人、子どもは、他者に見られる事で自分の存在が明らかになります。

そこに居ても見られなければ、その子は、人は透明人間か幽霊と同じです。


病理とは欲したものがあまりにも欠けたために、

それを過剰に求めすぎて、極端になってしまった結果です。

分裂病(統合失調症)にいたると、「皆が自分を見ている」と確信してしまいます。

分裂質であれば、他者の視線は自分でカットできるので、そこまで気になりません。

また、他者から見られているという意識もある程度は必要です。

これがあるから、身なりを気にして、その場にあった格好をします。

ほどほどにバランスよく、融通のきく事が健康な人の在り方です。

          .精神分析理論講座2 病理 《人格障害》 より
  


                ラカン精神科学研究所 セラピスト 登張豊実

 

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